第108回 「私の彼はトム・ヤム君」感動のラスト
トム・ヤム君はベトナムにいた。
またツアーガイドの仕事を続けながら、
時々ツアー客に紛れちゃったりもして、
あの晴れやかな芸能界で放っていたオーラなんてかき消されていた。
「おにーちゃんもうダンスやお歌辞めちゃったの?(バナナもぐもぐ)」
「えっ…それは…。」
電気屋の軒先のテレビにはかつてトム・ヤム君が日本で発売したアルバムのミュージッククリップが流れていた。
後ろから外国人が話しかけてきた。
「君…トム・ヤム君じゃない?」
「…ええそうです。どこかで…。」
「いや。僕は韓国でアイドゥル事務所を経営している
「五木ひろし!」
「いや違う演歌は歌ってない。おじさんこれでも昔はフォークソングをだな
「(無視)あの…僕をご存知で?」
「君のダンス!!あれは素晴らしい…!このままにしておくにはもったいない…。そうだ。日本が遠ければ韓国でデビューしないか?」
「韓国って近いんですか?じゃあ…じゃあ僕もう一度…。」
こうして彼は日本とそれ程距離が変わらない国韓国で、再びダンサーとして復活した。
そしてアイドゥルグループへ入った。
「キャーーー!!きゃーーーー!!オッパーーーー!!」
「うーわ!こっちの女の人はおっぱいおっぱい全開で言うんだな!(衝撃)」
「違うあれはお兄さんという意味だ。…お前それよりオイル塗るか?…よし俺が…。」
「俺がするってばー!ずるいー!ヤンほらこっち!」
「いいから!ヤン、そこ寝転がれ!」
「いや…日焼けは自然に焦げるからいい…。」
この国のアイドゥルグループのメンバーはとにかくスキンシップが多い。
(あいつら元気かな…)
でも故郷の猿を思い出して悪い気はしなかった。
「あっ…。」
「君は…。」
プールサイドで日本人のあの女の子と再会した。
「これ…運命だよね…。」
「展開が早過ぎてやっつけ感半端ないけどええ…きっと運命だよ…。」
彼女を思わず抱きしめた…。
(むぎゅってする…むぎゅってする…むぎゅってする!)
「もう離れたくない…。結婚しよっ!」
「えっ!!」
「ジーザス!」
「ヤーンー!」
「アイドゥルだって猿だろう!?」
「人間。」
「あ、えとそう、人間だよ…!恋もするし、結婚だって…。」
「ヤン君…。」
「大丈夫…これまで以上に僕、ダンスも頑張るから…。」
周りの反対を押し切り、遂に二人は故郷で結婚式を挙げた。
「ウキー!ウキー!」
「素敵!猿たちがライスシャワーしてくれ…あ!!」
興奮した猿が投げたりんごがヤン君の顎に激突した。
「ジーザス…。」
「ヤーン!ヤーンしっかりしてヤーーーン!!!」
「------」
「----」
(ポーーーン)
「当機はまもなくサンパウロ空港へ着陸します。」
ドンへ:「ウニョク?ウニョク?えぎやぁー!」
ウニョク:「????」
シウォン:「何かすごいうなされてましたよ…猿がー猿がーって。」
ウニョク:「まさかの…夢おち?」
ヒチョル:「ってな続編どうや?」
作者:「うんきっとこれでまた印税かせげるよ…(呆)」
written by iHatenaSync